シナモンの香りは、一気に味わいを深めてくれる魔法があります。
コーヒーやパン、そしてお菓子にも。
今回はそんなシナモンの魅力を最大限に引き出した、
上品な味わいのシナモンココアクッキーを作りましょう。
シンプルなのに味わい深く、
ついつい癖になる魔法のようなクッキーです。
食べたい時に食べたい分だけ食べられる。
そんな裏技もご紹介します。
【Sable au chocolat cannel】
*材料*
無塩バター 60g
粉糖 30g
全卵 12g
薄力粉 60g
ココア 12g
シナモン 小1/2
アーモンドスライス 30g
*作り方*
1.バターを指で簡単につぶせる位やわらかくする。
(1センチほどの薄さにスライスしてバットに広げて常温に出しておくと良いです。
もしも時間がないときは、同じように薄くしてラップに包み電子レンジ5〜10秒ずつ柔らかくしましょう。この場合は決して溶かさないように注意)
2.ふるった粉糖を入れて木べらで混ぜる。空気を入れないようにゆっくりと。
(ゴムベラだと生地の固さに負けてしまうので、木ベラがベター。
空気を入れると口どけが悪くなるので、すり混ぜていきます)
3.卵をほぐし、3~4回に分けて木ベラで混ぜる。その都度しっかり乳化させる。途中バターが固くなってきたら、ガスの火でボールのお尻をサッと温めて、①の時のやわらかさまで戻す。
(次の卵を入れる前に、ボールの淵や木ベラについた生地をはらって、全て混ぜてください。乳化していない生地が残っていると焼いた時にだれてしまったり、油が滲んだりする原因になります。もしも途中でバターが固くなったら、そのまま卵を入れるとバターで卵を押し出して分離します。最初の柔らかいポマード状まで戻しましょう)
4.薄力粉、ココア、シナモンを合わせてふるう。半分を③に入れて練らないようにまぜる。
(文字どおり酢飯を混ぜるように切り混ぜていきます。ここでは完全に混ぜず、半分くらい粉が残っているところで手を止めます)
5.半分くらい粉が残っているところで、残りの粉とアーモンドを入れる。同じくねらないようにまぜ、軽くまとまったら台にあける。
(木ベラを寝かせて練るようにすり混ぜると、グルテンが出てサクサク感が消えます。なかなか混ざらなくて焦りますが、そのまま切り混ぜでいきましょう!生地がゴロンと一つにまとまってきたら、粉が残っている状態で手を止めます。ペストリーボードやまな板などの台にあけます)
6.台にあけた生地を手のひらで押しつぶし、パタンと半分におるようにして残りの粉をまぜていく。畳んでは潰し、畳んでは潰しを繰り返して残りの粉が均一に混ざったら、ひとまとめにしてラップにつつみ冷蔵庫で休ませる。
(生地に対して垂直の力をかけることで、グルテンの生成を最大限抑えます。パンをこねるような手の動きをすると、一気にグルテンができてガリガリの生地になるので注意!)
7.6の生地を2つに分け、14センチの長さに丸めて再び冷蔵庫で休ませる。
(この状態で冷凍保存が可能です!)
8.0.8mmの厚さに切ってオーブンシートを敷いた天板に並べ焼く。
(生地は少し広がるので間隔をあけて並べてください)
電子レンジオーブン 190℃
ガスオーブン 180℃ 15〜20分
9.焼きあがったら網にのせて冷ます。
(焼き上がりの目安は、中に入ったアーモンドがきつね色になるくらいです)
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クッキーを作る時のポイントは、
・バターの固さ
・卵の乳化
・空気を入れない
・グルテンを出さない
この4つです。
バターが固いと空気も入りやすく、乳化しづらくなります。
粉を入れた時にも混ぜる回数が増えるのでグルテンも出やすくなります。
マヨネーズほど柔らかくしてしまうと、
乳化しづらくなり、
焼いた時の生地もだれてしまうので、
ちょっと固いかな?というくらいで、
ラップの上から手でつぶしたり、
麺棒で叩いたりして柔らかくしてみてください。
一度溶けたバターは、
冷やしても元の姿には戻りません。
同じように、
溶けてしまったバターに、
小麦粉を入れて固めたとしても、
焼き上がりは無残なものになります。
空気を入れたクッキーは、
ほろほろの食感と共に、
口の中の唾液を吸うような仕上がりになります。
瑞々しい口どけの良いクッキーは、
空気をできる限り入れずに作るのがポイントです。
一度食べたら忘れられない、
上品でクセになるシナモンココアクッキー。
ぜひチャレンジしてみてくださいね。